レース後もへっちゃら!フルマラソン後の内臓ダメージから身体を守る秘訣

「フルマラソンを走ってから数日間、全然食欲が湧かず、水しか飲んでいないのにも関わらず嘔吐してしまうことすら…」

そんな経験はありませんか?それは内臓に対して適切なケアができていない可能性が非常に高いです。マラソンにおいては内臓というのが非常に練習する上でもレースをする上でも大事な要素になってきます。

元マラソンランナー、有森裕子さんも次のように述べています。

“かつて中国に訪問した際、タクシーに乗ると、運転手さんの側には、夏でも常温のお茶が入ったポットが置いてあり、飲食店に行くとビールも常温のものが出されました。それを見たとき、こうした文化の国の選手は内臓が強いだろうなと思ったことを覚えています。内臓が強ければたくさん食べられてスタミナもつくし、なかなかバテない。内臓を少しでも強くすることが、長い距離を走っても動じない体作りの土台になっていると感じます。

出典https://gooday.nikkei.co.jp/atcl/column/14/091100001/072900014/?ST=m_exercise’’

内臓を強くするというのは長距離を走るランナーにとって、大事な土台作りになっているわけですね!

体の内側のことを考えずに練習やレースをひたすらこなしていく、そうするとあなたの体はどうなりますか?

表面的な筋肉はまだまだ元気なはずなのに、目に見えない内側が、あなたの内臓が、疲労が回復できずに働かなくなってきます。

全身の内臓という内臓が悲鳴を上げ始めます。あなたの内臓へのダメージはレース後やレース後、大きな負担となって降りかかってきます。

実際に紹介した通り、トップで活躍する一流のアスリートやコーチたちも着目する程、内臓の管理というのは大事になってきます。

「どれだけ走ってもなんだか次の日、体の調子がいい!すぐにでも走れそう!」

「レース後に何も気にせずにキンッキンに冷えたビールがグビッと飲める!」

あなたもそんな風になりたいですよね。

 

そこで今回はフルマラソン前後の内臓ダメージに対するケアや、内臓へのダメージを減らすコツについて、徹底的に解説していきます。




フルマラソン後に起こる内臓ダメージの原因

考えている女性

レースの次の日になってから何も喉を通らない…

筋肉的には動ける気がするのに、とにかく動けない…

そんな現象を防ぐためには、まずレースでどうしてそんなにも体の内側に負担がかかるのかを知る必要があります。

レース中には見えないところで内臓が負担がかかっていることは身を持って体験しているかと思いますが、まずは内臓に負担がかかる理由を見ていきましょう。

 

内臓に血液が行き渡らない

マラソンをしている時、体の中がどうなっているかについてはご存知ですか?

実は運動している時というのは、血液の80%が筋肉と皮膚へ流れてしまいます。それは熱を発散させるために皮膚や筋肉へと血を送っているからです。

安静時は25%ですから、3倍以上もの血液が筋肉や皮膚に流れていることになります。

 

その分、内臓である腎臓、胃腸、肝臓への血液は極端に少なくなります。運動時には5%前後、安静時には40%の血液が内臓に流れます。

運動時には5%しか内臓に血液が流れないんです、驚きですよね。

例えば、手足を強い力で抑えていると、血が止まってジーンとしてきますね、その後抑えていた力を放してまた血がすぐ流れても、なんだか上手く動かないと思います。

それと同じで、血が通らないと体の機能っていうのは上手く動かないわけです。内臓ももちろん同じです。

その結果、内臓が疲労してしまうわけですね。

 

走っている間内臓が揺れ続ける

一番の直接的な原因はこれです。走っている間、体の中は常に揺られている状態にあります。

長い距離を走る練習をしていたり、フルマラソンをしている時なんてのはどうでしょう?

かなりの時間、内臓は揺らされている状態になるわけです。

例えるとしたら、あなたが長い間、乗り物や電車に座って揺られているような状態になるわけです。

 

家でのんびりしている時より、乗り物に乗っている時の方が疲れませんか?

乗っているだけでも微妙な揺れで少しずつ疲労が蓄積されてしまいますよね。内臓は、そのような状態にあるわけです。あなたが走っている時間だけ揺られて疲労してしまうわけです。

なので、あなたが内臓にどれだけ気を遣って走ったとしてもどうしても内臓はダメージを受けてしまいます。

上にもある通り、内臓に血液があまりいかない状態で内臓を揺らし続けるわけです。じわじわとダメージが溜まっていきそうなことは想像できるかと思います。

 

内臓ダメージから素早く回復するには?

笑顔で走る女性

なりたくなくてもなってしまうのが内臓ダメージの厄介なところです。

じゃあ内臓にダメージを負ってしまった時はどうすればいいのでしょうか?ただただ回復を待つしかないのでしょうか?そんなことはありません。

 

・お腹が気持ち悪い気がする

・水以外受け付けないような状態になっている

 

そのような症状があれば内臓にダメージを負ってしまっている証拠です。

しかしもちろんなってしまった時の対処法はあります。内臓疲労を回復していくためにはどうしていけばいいのでしょうか?

内臓ダメージがひどすぎてレース後の思い出が最悪のものになってしまえば、マラソンそのものを嫌いになってしまう可能性も充分にあります。

今回紹介する方法はどれも簡単な方法なので、あなたにも簡単に行えるものですからぜひ実践してくださいね。

 

フルマラソン後の正しい食事は?

正直、胃が何も受け付けない状態であることもありますよね。

走った後は既に内臓にダメージがあります。中々運動直後でいつも通り食べるのも難しい、走ったあとはどう食事を取るのが一番いいのでしょう?

「体の声に耳を傾けて、決して無理をして食べないこと」これが一番大事です。

頑張って走ったから、体がすごく疲れているから栄養つけなきゃ!そんな気持ちで焼肉や天ぷらなどの肉や油を使った料理を食べるとランニングで疲れた内臓に追い打ちをかけてしまいます。

特に肝臓へのダメージはすさまじく、回復するまでにかなりの時間をかけることになってしまいます。

「疲れた」と感じる時は内臓も疲れていますから、しっかりと癒してあげないとパフォーマンスを大きく下げてしまう原因にもなりかねません。

疲れた後は消化の良いものをとるようにしましょう。

もしかしたら少ししか食べられないかもしれません。しかし、無理に食べないでください。少しの量でも、しっかりと噛んで食べればお腹は膨れます。

また時間が経ってお腹が空いてきたら食べれば良いのです。

一気に食べてしまうと胃や肝臓に負担がかかってしまいますから、消化にいいものを少しずつしっかり噛んで食べるようにしましょう。

 

フルマラソン後の回復には和温療法がオススメ

和温療法とは、心身を和ませる温熱療法のことです。

ゆっくりと全身を温めることで血管を広げ、血流をよくすることができます。運動ではないので、内臓にも負担をかけることもなく全身の臓器に必要な栄養が行き渡り、その結果体の回復を早める手助けをしてくれます。

回復を早めるための方法として、ゆっくりとジョギングをして血流を促す方法がありますが、実際体の疲労も大きく、運動するのも厳しいと思うので、この療法が非常にオススメです。 

さらに、この和温療法は、気分をよくしたり、食欲を増進する効果もあるので非常にオススメです。

自宅でできる和温療法

実はこの和温療法、病院で設備が整えられていてできる立派な治療法で、本来は運動ができないような方に向けて、健康面で有効な療法として採用されているものです。

実際には病院に入院・通院などしてそれなりにお金もかかる代物ですから、それだけ効果があるということを物語っていますね。

さて、この和温療法なんですが、自宅でできる「和温療法もどき」というものがあります。

少々準備や手順などは面倒ですが、他に中々有効な手段もないので試していただければと思います。

手順は以下の通りです。

 

(前もって準備するもの)

・布団乾燥機や電気毛布、を使って布団を温めておく

・発汗することになるので布団の上下にバスタオルを敷く

 

(実践の仕方)

・10分だけ入浴をする(温度は41℃)、この時足は伸ばして、髪の毛は濡らさないように。

体調があまりすぐれなければ少し時間を減らしたり、半身浴にするなどの工夫をする

・あがってすぐにバスローブなどを着て寝具に入り頭もタオルで覆って30分じっとします

・最後に着替えて終了

※汗をかくので水分補給は必須

 

お風呂に長時間浸かるのは体も疲れてしまいますから、こういった一工夫を加えると身体の回復に一役買ってくれます。

少し面倒な準備もありますが、非常に効果は高いので、もう内臓ダメージが大きくてどうしようもない、というかたはぜひ試してみてください。

 

フルマラソン後の内臓ダメージを抑えるには?

背中を抑えている画像

二度とフルマラソン後に辛い思いをしたくない。そんな方にはもちろん適切な準備が必要です。

内臓ダメージを受けにくい身体を作るためには、食事やトレーニングでの身体づくり、そして走り方の面でのアプローチが必要です。

食事、トレーニング、テクニックの順に説明をしていくのでしっかりと最後まで読んでくださいね。

 

内臓を守るには普段の食事の取り方が大事!

内臓疲労になりにくい身体をつくるために、切っても切り離せない程大事なことが食事です。

そしてこれは何もレース前に限った話ではありません。

普段の食事から気をつけなければ、毎日の生活やトレーニングの中で内臓に疲労が溜まっていき、いざレースの時に内臓が早々に悲鳴を上げ、走り切れないことだってあるぐらいです。

普段何気なく行っている食事にこそ、一番重要な要素が詰まっています。

そこで、普段から意識できる内臓への負担を抑える食事の取り方を解説します。

この食事を知っていれば、内臓に無駄に負担をかけなくて済みますよ!

重要な点をまとめたので、今すぐ、あなたの走る前の食事をチェックしてみてください。

 

・ランニング前は消化のよいものを食べているか

・運動3時間目前には食べ終えているか

・腹8分目までにとどめているか

・油もの、海藻類、お菓子などを食べていないか

 

これら全てクリアしていれば問題ありません。内臓に負担をかけることなく走ることができます。

逆に、一つでも欠けてしまっていると、内臓に負担をかけてしまうのでランニングをする前には注意してみてくださいね。

やむを得ずたくさん食べてしまった時は4,5時間程空けてから走ると内臓への負担がかなり減るので、ぜひ参考にしてみてください。

 

食べ方が特に大事

実は毎日の食事中にも気をつけるポイントがあります。

それは「よく噛むこと」です。

これさえできれば、内臓への負担を抑えることができます。

 

具体的に何回ぐらいかというと「30~50回」です。

この回数は噛んでください。

30回って少ないと感じるかもしれませんが、実際にやってみると、かなり多いと感じますよ!食べ物が粉々になっている実感が感じられると思います。

僕は普段それほど噛まない方だったので、実際にやってみると最初は食べ物が粉々になるのが気持ち悪く感じる程でした。

そう思うと普段する食事だけで今までどれだけ内臓に負担をかけてきたのかがよくわかりますね。

なので、食べ物の固さやお腹に合わせて、30~50回噛むようにしてください。

また、冷たい飲み物の飲みすぎは胃腸の機能を弱めてしまうので、キンキンに冷えた飲み物を一気飲みしたり、炭酸をがぶ飲みするようなことはしないようにしてくださいね。

どれだけそれまでに内臓に気をつけて食事をしていたとしても、飲み物のがぶ飲みや、冷たい飲み物の飲みすぎでそれまで気を付けていたこと全てが無駄になるので、気を付けてくださいね。

内臓への負担を減らすには、普段の食事の仕方やトレーニング前の食事選びが非常に重要になってきますから、特に食事の際にしっかり噛むことは普段から心がけなければいけないので気を付けてくださいね!

インナーマッスルを鍛えるのも効果的

最初の方に説明した通り、内臓がダメージを受ける理由は内臓が揺れることが直接的な原因です。ということはその揺れを防げたら内臓へのダメージを抑えることができますよね。

以前は腹筋を鍛えるといいなんていう説もありましたが、最近ではインナーマッスルを鍛えるというのが内臓へのダメージを防ぐ主流になっています。

 

いわゆる一般的に言う「筋肉」というのがアウターマッスルという骨格を支える筋肉なのですが、内臓を支える役割をするのがまさにインナーマッスルです。

このインナーマッスルを鍛えることで内臓の揺れが減り、結果として内臓へのダメージを小さくすることに繋がります。

インナーマッスルを鍛えるには、体幹トレーニングがオススメですが多くの場合YouTubeなどで自己流でやってしまうと、アウターマッスルが鍛えられて終わってしまうことがほとんどです。

可能なら、ピラティスや体幹トレーニングを教えてくれる少人数のレッスンなどに通うのがオススメです。

特に影響があるのはランニングフォーム

同じく、内臓へのダメージを抑える直接的な要因として、ランニングフォームをよくするということが上げられます。

内臓にとって、体が走るという動作はいわば乗り物に乗っているのと一緒です。もし電車がもっと上下に揺れていたら、車でも、アップダウンの激しいところを走るのは、乗車しているだけでもキツイですよね。

運転が荒く酷く酔うような走り方をするのか、軽快に安定した気持ちのいい走りをするのか、それはランニングフォームで決まります。

内臓が揺れるというのはそれだけ上下運動も大きく、身体の中が暴れ放題ですから、それだけ内臓もダメージを受けることになります。

どれだけ食事で気を遣い、インナーマッスルを鍛え、万全の状態を喫していても、当然走り方が悪ければ内臓は悲鳴を上げます。

内臓へ地面からの衝撃を伝えないためにも、上下運動の少ない走り方や着地に気をつけるようにしましょう。

 

楽に走り続けられる身体になろう!

空中で走る男性

今回は、フルマラソンにおける内臓へのダメージの原因、対処法、そして改善まで解説してきました。内臓は身体の内部ですから、見えにくい分、しっかりと気にしないとないがしろになってしまう部分でもあります。

今回の内容をまとめると以下の通りです。

・内臓ダメージの直接の原因は走ることで内臓が揺れることと血が足りないこと

・既に疲労が発生している場合は身体の声に耳を傾ける

・内臓に負担をかけないためには普段の食事の取り方が非常に大事

・内臓を守るにはインナーマッスルを鍛えること、正しい走り方にすることが必要

特に内臓の強さんには生まれついての個人差がありますが、内臓を守るためのインナーマッスルや、フォーム改善について、これから取り組んでいけば必ず効果があります。

 それに、毎日の食事が内臓にダメージを与えていくのですから、今まで胃腸が弱いと思っていたとしても、もしかしたら普段の食事の仕方が悪かっただけかもしれませんね。

せっかくレースに出るのですから、いい思い出にもしたいですよね!

走り方が綺麗だったり、インナーマッスルが強い人なんかは、ウルトラマラソンや24時間マラソンを走り終えた後にご飯をしっかり食べれるという話です。

なので、あなたも走ったあとにげっそりではなく、走った後に、一杯最高のビールを飲めるような身体作りを目指して、頑張っていきましょうね!

 

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このコラムを書いた人

満武和樹

SPIRITS RUN ランニングコーチ

兵庫県出身。岡山県の倉敷高校県駅伝32連覇時のチームキャプテンを務め、箱根駅伝の常連である国士舘大学に進学。その後、市民ランナー密着型の実力派コーチとして、わかりやすく噛み砕かれた実践&指導の理論で、多くのサブスリーランナーを輩出するコーチとして活躍している。

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