マラソンレース中にあるエイドの効率のいい使い方とは

マラソンレースにはエイドステーションが存在する

マラソン途中のエイドで水を補給する男性

フルマラソンには「エイドステーション」という存在があるのを知っていますか?

 

エイドステーションは、水分補給やエネルギー補給が出来る給水、給食所で、設置された机には紙コップに入った水やスポーツドリンク、バナナやおにぎりといった大量の補給食が並べられています。

 

マラソンレースにもよりますが、2、3kmごとにエイドが置かれている場合が多く、水とトイレは毎回置かれていますが、スポーツドリンクや給食は置いていない場合もあります。

 

マラソン完走やタイムの更新に向けて、このエイドの補給のやり方やタイミングは間違えてはいけません。

 

よく「エイドで沢山食べ飲みし過ぎて途中でお腹が痛くなった」「補給のし過ぎでランのペースが乱れた」「走りながら補給して喉に詰まって停止してしまった」みたいな失敗が初心者ランナーでは多いです。

 

間違ったエイドの使い方をしないように、今回は初心者ランナーを中心にエイドの使い方やどのタイミングで寄るべきか?どのくらいの量を補給したらいいか?を解説していきます。

 

エイドで補給出来る食べ物、飲み物

 

まずは、マラソンレースのエイドで補給出来る食べ物や飲み物を把握しましょう。

 

エイドに置いてある給水や給食を知っておくことで、レース完走に向けての作戦やペースを考えることが出来ます。

 

水、スポーツドリンク

エイドで補給したい水

ランナーに欠かせない水分を補給するための、水、スポーツドリンクが紙コップに入った状態でエイドには置いてあります。

 

マラソンレースを走っていると体内の水分が汗として大量に外に出されるので、レース中は細めな水分補給が必要になってきます。

 

この水分補給が出来ていないと、脱水症状を起こしてめまいを起こしたり、体内の血液が上手く全身に回らないため酸素が行き渡らなくなり、身体に力が入らなくなります。

 

気温が高い日のレースだったり、体格が大きい、早いペースで走るランナーは、体内に必要な水分も多いです。

 

水分補給は100〜150ml(コップの半分以上)を目安に水分補給してください。

 

水分を摂りすぎると途中でお腹が痛くなってきたり、水中毒になったりするので、汗で失った水分を補給する意識で水やスポーツドリンクを飲むようにしてください。

 

マラソンレース中の給水のポイントについてまとめた記事もあるので、そちらも是非参考にしてみてください!

 

あわせて読みたい

マラソンレース中の給水について書いた記事画像

マラソンの給水ではもう困らない!スマートな給水方法を伝授
マラソンのレースにおいて給水ってランナーにとっては結構悩みのポイントですよね。水分を摂るポイントやコップの取り方など、はっきりとわからないことも多くあるかと思います。この記事では給水自体のポイントやフルマラソンにおける給水のコツについて紹介しています。

 

補給食(おにぎり、パン、バナナ、チョコなど)

マラソンのエイドで補給したい補給食

エイドには補給食も大量に設置されています。

 

おにぎり、パン、バナナ、梅干し、チョコ、みかん、塩、ブドウ糖といった補給食から、その土地に合わせたご当地グルメも設置されています。

 

オススメの補給食は、梅干し、チョコ、みかんなどの口の中ですぐ溶けて補給しやすいものを摂取するようにしましょう!

 

また、レース後半の粘りや足つりの予防として塩は必ず摂取し、エネルギーの源となるブドウ糖は吸収がいいのでオススメです。

 

おにぎり、パン、バナナはマラソンで必要な糖質を吸収できますが、固形物で消化に時間がかかりお腹に溜まってしまうため、お腹を痛めたり気持ち悪くなって吐き出してしまう場合もあるので注意が必要です。

 

ご当地グルメはそこでしか食べられないものということもありすごく魅力的ですが、普段食べ慣れていない物も多く固形物でエネルギー補給に向いていないという点から、タイム更新を狙っているランナーや、完走できるかどうか不安なランナーは我慢するようにしましょう。

 

また、人が蓄えられるエネルギー量には限界が決まっており、フルマラソン完走を目指すランナーは必ずレースのどこかで補給をしないと完走することが困難になります。

 

食べ過ぎてお腹を痛めないようにしながら、この補給食で完走するために必要なエネルギーを蓄えましょう。

 

初心者ランナーであれば、1時間ごとに栄養補給することをオススメします。

サブ4やサブ3といった目標を目指しているランナーは、10kmごとに補給するのをオススメします。

 

また、補給食を消化してエネルギーに変えるまで30分以上かかるので、30km以降の補給は個人の判断でお願い致します。

 

エナジージェル、ゼリー、スポーツようかん

マラソンのエイドで補給したいゼリー

エナジージェルやゼリー、スポーツようかんといった手軽で栄養補給が出来るものもレースによってはエイドに設置してある場合があります。

 

タイム更新のために1秒でも走る時間を伸ばしたいランナーにとっては、とても嬉しいものです。

 

レースの途中からエナジージェルやゼリーが置いてあるのが分かれば、自分で携帯して走らなくてもいいのでランに集中することが出来ます。

 

こちらはおにぎりやバナナと違って、身体へ吸収もされやすく胃にも負担がかかりにくのでタイム更新を目指しているランナーにはオススメです。

エイドには補給以外のサービスも

 

エイドにはエネルギー補給と水分補給以外にも、ランナーをサポートしてくれるいくつかのサービスがあります。

 

主に身体に違和感が生じたり、怪我や故障を起こした場合などで使用することが多いです。

 

身体を冷やすためにエイドでもらう氷

エイドでは氷をサービスとして準備してくれている場合があります。

 

身体に何か違和感を感じたり、脚を痛め腫れが生じてきた時はアイシングをして痛む部分を冷やし痛みを緩和します。

 

マラソンレース中に痛みがひどい場合はその場でアイシングをして炎症を抑えたり、走りながら首や脇などに当てて身体の体温を下げるのもオススメです。

 

痛む部分がなくてもレース終わりには、マラソンレース で使った足首やふくらはぎ、太ももなどの大きな筋肉に氷を15〜20分ほど当て酷使した身体に疲れを残さないようにしましょう。

 

20分以上当てると凍傷になる恐れがあるので、時間を守って身体を冷やしてください。

 

冷却スプレー

マラソンで起こした炎症を抑える冷却スプレー

エイドでは氷と合わせて冷却スプレー(コールドスプレー)も準備してくれている場合があります。

 

冷却スプレーを服の上からかけたり、タオルにスプレーをかけ、一瞬にして体温を下げてくれる役割をしてくれます。

 

また、氷と同様に痛む部分を冷やすことで痛みを緩和したり、疲れを残さないようにする役割もあります。

 

あんまりにも近くでスプレーすると冷たくて凍傷を起こす可能性があるので、20、30cmは離してスプレーを行うようにしましょう。

 

マラソンレース前にエイドに何があるか調べる

 

マラソンレース前には必ず「エイドがどの地点にあるか」「何が置いてあるか」をホームページや、実際に走ったランナーさんに聞いて確認するようにしましょう。

 

大会によっては5km地点ごとにエイドが置かれている場合もあるし、2.5kmごとの場合もあります。

 

確認せずにレースを走っていて起こる失敗は、「水は置いてあるけどスポーツドリンクはなくて塩分が補給できない」「補給したいと思っていたものがエイドに無くて、次のエイドまで頑張らないといけない」などです。

 

当日に焦ってランのペースが乱れないよう事前にGoogleで検索をしたり、実際に走ったランナーの人に聞いたりしてエイドの場所、置いてある物を確認しておきましょう。



エイドで補給したいもの

 

エイドに寄るタイミングも分かり、どのエイドに何があるか確認出来たら、あとはエイドで補給したいものを選ぶことです。

 

「エイドに寄ったけど何を食べたらいいか分からない」「とりあえずとった食べ物を摂取したけどレース途中でお腹が痛くなってしまった」みたいな失敗が起こらないようにしましょう。

 

マラソンを完走するにあたって摂取したい栄養素はこちらです。

 

水、イオン(電解質)

マラソン中のエイドで水をとるランナー

もちろんマラソンレース中に汗をかき、体内の水分が失われていくので水を摂取するようにしましょう。

 

体内の水分が不足してくると脱水症状を起こし、めまいが起こったり頭痛を起こしたりしてレースを棄権しないといけなくなる可能性があります。

 

また、水分だけではなくナトリウムやカリウムなどのイオン(電解質)を含んだスポーツドリンクなどを補給するようにしましょう。

 

汗にはイオン(電解質)も含まれ、ただ水分のみを摂取すると体液が薄まり、脱水症状からの回復が難しくなってしまう可能性があります。

 

レース中は水分だけではなく、スポーツドリンクを摂取したりして水分+イオン(電解質)を摂取するようにしましょう。

 

給水方法について詳しく書いた記事もあるので、そちらも参考にしてみてくさい!

 

あわせて読みたい

マラソンレース中の給水について書いた記事画像

マラソンの給水ではもう困らない!スマートな給水方法を伝授
マラソンのレースにおいて給水ってランナーにとっては結構悩みのポイントですよね。水分を摂るポイントやコップの取り方など、はっきりとわからないことも多くあるかと思います。この記事では給水自体のポイントやフルマラソンにおける給水のコツについて紹介しています。

 

糖質(炭水化物)

マラソン完走に必要な糖質類

体内に入れた糖質は、肝臓や筋肉の細胞内でグリコーゲンという物質に変わり、そのグリコーゲンと体内の脂肪がランのエネルギーとして使われます。

 

体内で蓄えられるエネルギーには限界があり、フルマラソン完走で消費するエネルギーを考えると、必ずエイドで栄養補給をしないとエネルギーが不足して失速してしまいます。

 

いわゆるガス欠状態です。

 

そのガス欠状態が起こらないように、エイドでは糖質(炭水化物)を摂取するようにしましょう。

 

もちろんおにぎりやパンからも糖質は摂取することが出来ますが、ラン時は胃の吸収率が落ちたり、固形物が胃に残った状態で走るとお腹も痛くなってくるので、効率よく摂取したい人はサプリメントやゼリーなどから糖質を摂取するようにしましょう。

 

アミノ酸(特にBCAA)

マラソンの疲労回復に必要なアミノ酸

マラソンレース中はもちろん、レース終わりなどにはアミノ酸を摂取することを心がけましょう。

 

筋肉を構成しているタンパク質の35%は主にBCAA(持久系アミノ酸)というアミノ酸で、このBCAAは体内で生成することが出来ません。

 

体内の糖が減りすぎると筋肉を溶かしてタンパク質をエネルギーに変え始めてしまうため、BCAAをレース中や前に補給しておくと、筋肉を溶かす前に補給したBCAAがエネルギーに変わってくれます。

 

エイドにあるゼリーなどでこのBCAAを摂取することが、高いパフォーマンスを保ちながら完走する際の鍵になってきます。

 

また、アミノ酸は疲労回復にも効くので、レース後すぐに摂取することで疲れを残さないようにしたり、筋肉の回復を早めてくれます。

 

マラソンレース中にエイドで補給するタイミング

マラソンレースを走っている男性たち

マラソンレース中にエイドで補給するタイミングはいつでしょうか?

 

補給しすぎも途中でお腹が痛くなってきたりするし、補給しなさすぎもレース後半のエネルギー不足による失速が起こってしまいます。

 

適度な水分補給やエネルギー補給が重要になってきます。

 

あくまで体内から失われた水分を取り戻すという意識の元で、水分は1時間に400~800mlを目安に摂取してください。

 

エネルギー補給は初心者ランナーであれば1時間ごとに栄養補給、上級者ランナーであれば10kmごとに栄養補給をすることをオススメします。

 

完走までに足りないエネルギーをエイドで給水、給食することで、最後まで走り切ることが出来ます。

 

また、食べ物を吸収しエネルギーに変えるまで30分以上かかるので、35km以降のエネルギー補給はあまり意味を為しません。

 

マラソンの前後、マラソン最中の栄養補給についてまとめた記事もあるので、そちらも参考にしてみてください。

 

あわせて読みたい

マラソンの栄養補給について書いた記事画像

マラソンを快走するための効率のいい栄養補給法とは?「いつ」「どのタイミングで」「何の栄養素を」まで細かく解説!
マラソンをハイパフォーマンス状態で快走するための栄養補給法を1から解説していきます!「いつ」「どこで」「どの栄養素を」補給すべきなのか?完走を目指しているランナーはもちろんサブ4やサブ3を目指している方は必見です!

 

エイドで補給する栄養の摂取量

エイドで補給しながら走っている男性

フルマラソンを完走するために必要なエネルギー量は、一般的に2500〜3000Kcal消費されると言われています。

 

それに対し、体内に蓄えられるエネルギー量は1500〜2000Kcalと言われているので、差し引き500〜1500Kcalはマラソンレース中に摂取しないといけません。

 

ただ、消費されるエネルギーも温度やレースの高低差などのレースの状況によって変化してきますし、体内に蓄えられるエネルギー量も筋肉量や体格など個人差によって変化してきます。

 

あくまで500〜1500Kcalを目安に、レースで使ったエネルギーを補給する意識を持って、自分に必要なエネルギー量をエイドで補給するようにしてください。

 

エイドでの補給がレースの結果を分ける

エイドの補給を終え、走っているランナー

特に初心者ランナーはエイドに何が置いてあるかそもそも分からなかったり、エイドをどのように活用すればいいのか分からないことが多いです。

 

今回の記事でエイドに寄るタイミングや、エイドで補給したほうがいい栄養素、必要な摂取量を説明したので、参考にしながらマラソンレースに挑戦してみてください。

 

完走するまでにエイドは必ず活用するし、そのエイドで使う1秒、10秒がタイムにも関わってきます。

 

エイドでの補給をマスターし、スムーズなレース運びで完走を目指しましょう!

このコラムを書いた人

柳田大貴

SPIRITS

1995/3/10 埼玉県戸田市出身
SPIRITS 公式トレーナー。身体の歪み改善を専門としたコンディショニングトレーナー。中学時代からバスケットボールに打ち込み、高校時代は埼玉県代表として全国大会に出場。その後日本最高峰のスポーツ科学の研究機関、早稲田大学スポーツ科学部へ進学。在学中から地域密着型のスポーツクラブを立ち上げる。介護予防体操から陸上、ランニング、スキー、バスケットボールなど様々な年齢、種目のトレーナーを経験。各個人に合わせたトレーニング、ストレッチの処方はもちろんのこと、家に帰って一人でも再現できるよう簡単で覚えやすいメニューが強み。

PAGE TOP