速くラクに走れる!ピッチ走法のメリット、動き方、練習法を解説!

速くラクに走れる!ピッチ走法のメリット、動き方、練習法を解説!

ランニングの走り方には、大きく「ピッチ走法」「ストライド走法」に分かれます。

ピッチとは、1歩にかかる時間のことで、「ストライド」とは、1歩の長さ(歩幅)を指しています。

歩幅を小さく取り足の回転数を1分間に160~180回以上にすることをピッチ走法と言います。足の回転が速いため目的地までの歩数は増えます。

一方で、歩幅を大きく取る走り方が「ストライド走法」で、足の回転は遅くなります。

一歩あたりの歩幅が広くなるので足が長ければその分前に進むため有利と言える走り方でしょう。

今回は、特に「ピッチ走法」について、そのメリットと走り方、トレーニング方法について解説していきます。

日本人トップランナーも取り入れる「ピッチ走法」

歩幅を小さく足を早く蹴り出す「ピッチ走法」は、海外の選手に比べて背が低く足の短い日本人向きの走法と言われ、筋力に自信がなくても適しています。

日本では高橋尚子さんや瀬古利彦さんなどといったトップランナーもピッチ走法を取り入れています。それだけでなく市民ランナーにもピッチ走法で走る人が増えていきます。

なぜなら、「ピッチ走法」は足が早く回転するということはその分速く走れるからです。なので、ピッチ走法を取り入れるランナーさんは多いです。

ピッチ走法=小股でちょこちょこ走ることではない!

ですが、ほとんどのランナーは正しいピッチの上げ方、走り方を知りません。

小股でちょこちょこ走りをしているランナーさんに「どうしてそんな走りをしているんだ!?」と尋ねたら、「ピッチを上げたかった」と行っていました。

よくありがちなのですが、ピッチを上げる=小股でちょこちょこ走る、ではありません。

小股で走ってしまうと非効率的な走り方になってしまい、間違った練習のせいで記録の伸びない選手が多いのです。

ピッチが自然と上がっていきタイムが伸びる走り方を伝授!

ピッチは無理に上げようとするのではなく、ピッチを上げるための動きづくりとトレーニングで自然と上がっていくものです。

今回は、ピッチを上げる動き方と走り方、トレーニングをご紹介していきます。

あなたがピッチを上げる正しい走法を身につけて、より効率的に走れるようにしていきましょう。

どんどんマラソンタイムを上げていって次の大会で自己ベスト更新できるようにしていけたらと思います。

ピッチ走法でタイムが伸びる3つの決定的な理由

なぜ、ピッチ走法を取り入れると速く効率的に走れるようになるでしょうか?ピッチ走法の3つのメリットについて解説していきます。 

①衝撃が少ないので足への負担が少ない

ピッチ走法を行うと、歩数が減り歩幅と同時に体の上下運動の動きも小さくなるので着地時の衝撃が少なくなります。

そのため、長い距離を走っても筋肉や足への負担が軽くなり、一定の速度で走り続けやすくなっていきます。

リズムに乗りやすくなるので、ピッチ走法を行うことで、速度の調整も自由自在に行なうことができます。

②ケガのリスクが減る

①のメリットを重なるところもありますがピッチ走法を行うと、ケガのリスクが減ります。

ピッチ走法で小さい動きで走ることができるため、着地時の衝撃も少なくなり足や筋肉への負担も減り、怪我のリスクも防ぐことに繋がっていきます。

③エネルギー効率よく走れやすい

少ないエネルギーでランニングする能力をランニングエコノミーと言います。

ピッチ走法は上下運動もストライド走法に比べて、少ないエネルギーで走ることができるのでランニングエコノミーが優れた走り方の1つと言えます。 

このようにマラソンにとってはもってこいのメリットがあります。

どんなピッチで走るのが一番いいの?

さて、あなたのマラソンタイムを伸ばすには、どんなピッチで走る事が1番良いのでしょうか?  

まず、前提にお伝えしたい事が、理論的に最も効率的に走れる方法があなたに合うとは限らない!ということを覚えておいてください。

例えば、マラソンにおいて、「ピッチ180歩が市民ランナーにおいて最も効率よく走れやすいピッチだ!」という情報があります。

これは僕からすると、「着地のブレーキを最も軽減する着地法はフォアフットなのでフォアフットで走ってください!」

と言っているのと何も変わらないと思っています。 

確かにフォアフットの方がブレーキが少なく、エネルギーロスが少なく走れる。でも、そこには無理難題な条件が出てきます。 

・骨格的な問題
・筋力的な問題

など、真似しようとしても真似できません。つまり、ピッチも同じで、理想はあっても、あなたが真似できるとは限りません。 

では、どうすれば良いのでしょうか?  

あなたに合うピッチ走法を決めるポイントはコレ!

僕の指導経験から言うと、「自然体で走った時のピッチで走れば良い」が僕の答えです。

特に何かを意識しなくても、ピッチ走法の人はピッチ走法ですし、ストライド走法の人はストライド走法です。 

自分のありのままの走りをそのまま活かして走れば良いです。 

ピッチは無理に上げるものではなく、自然と上がっていくもの

ピッチは無理に上げるものではなく、自然と上がっていくものだと思ってください。

なので、特にストライド走法の人は無理してピッチ走法にしようとして、ちょこちょこと走りストライドを狭めるのはやめてください。

ピッチ走法の人が、ダイナミックに走りたいからといって無理して足を前に出すことはやめてください。

そうなると、無駄に筋肉を使ってしまい、力んで力が走ってしまい効率よく走れない、なんてことが起きてしまいます。 

自分のありのままの走りが1番自分にはあっているので、ピッチ数をあまりにも気にしすぎないことを強くお勧めします。

ここからピッチを上げる走り方について解説していきます。

ピッチを上げるための動き方

ピッチを上げようと思ったら足の動かし方がポイントになっていきます。ピッチが速い人と遅い人の走り方をまず比べてみましょう。

ピッチが上がらないNGな走り方

ピッチが遅い人の走り方というのは、「足が後ろに流れて大きく回ってきて前に出る」走り方をしています。

本来であれば、着地したらすぐ前に足が出ればいいものを、「足が流れてしまう」のです。

走っている時に足が流れてしまう人は、ピッチが遅くなってしまいます。

足が流れてしまう人の特徴は、もも裏・腸腰筋が弱い

ハムストリングなどのもも裏の筋肉が弱いと足が流れやすくなってしまいます。

もう一つ、足を前に引き上げるときに使う前ももの筋肉「腸腰筋」も必要になっていきます。

ピッチを上げるためには、足をできるだけ速く動かす

ピッチを上げていくためには、足をできるだけ速く動かすことが重要になっていきます。

なので、極端にいうと、「足が着いたら前に!足を着いたら前に!」とその場で腿上げの運動をするかのように走る意識が大事なのです。

ただ、これを走る時に「着地したらすぐ足をあげてください!」と言われても少し難しいので、走る前にできる動きづくりを紹介します。

ピッチが上がる!足を速く動かすの動きづくり

ピッチを上げるための動きづくりとは何かというと、「かかとをお尻に引きつける」引き付けという動作です。
すごく簡単です。その場でかかとを素早くお尻に引き付けて走るだけです。

ポイントは膝を上げるのではなく、かかとを真っ直ぐお尻に引きつけることです。走りながら連続で腿上げの運動をするような走り方になるでしょう。

なので、実際に走る時にも、足を流すのではなく真っ直ぐとスッと足を上げるのがポイントです。

走る前の動きづくりとして、お尻にかかとを引き付けながら軽く走ってみてください。やってみるとわかるのですが、お尻・ももの裏のハムストリングを使っている感覚が生まれます。

お尻に引きつける意識で走っていくと、自然とピッチも上がってくるため、走る時にもいい刺激を与えてくれます。

なので、無理して「足を早く返そう!」なんて思わなくても大丈夫です。

走る前に20回ほどお尻に足をつける動きをしておくだけでもも裏も発達しますし、足が引きつく動きがしっかりと身についていきます。

こちらの動きは動画でも解説していますので、動画と照らし合わせながらチェックしてみてください。

ピッチを上げるためには、下り坂を走ろう

もう一つ、ピッチを上げるために効果的でかつ簡単な方法があります。それが「下り坂を走る」ことです。

なぜなら、下り坂ではスピードが自然と上がります。その分、足の回転が自然と上がっていくのです。つまり、ピッチが自然と上がっていくということです。

下り坂を走ることは、自然と足の回転を速くしていきピッチが上がる走り方の感覚を染み込ませていくトレーニングです。

練習後に、下り坂のウインドスプリントのトレーニングを入れておくなどのしておくだけで、十分な効果を得ることができます。

コツは”スキップ”!?ウインドスプリント走の練習法【マラソン記録更新】

ウインドスプリントとは、全力の70~80%程度のスピードで流しながら走るマラソンの練習法。ウインドスプリントはマラソンのタイムを伸ばすのに必須。ウインドスプリント具体的な練習法を詳細に解説しました。

  



 

ピッチを上げる練習法:下り坂をスピードを上げてダッシュ

具体的に、何をすればいいかというとすごくシンプルです。

下り坂をスピードを上げてダッシュする、ただこれだけです。

足の回転を速くしようなどとは意識せずに、100mくらいの距離の下り坂を2本ほど走ってみましょう。

下り坂をスピードを上げてダッシュする練習を継続的にやっていくだけで自然とピッチは速くなっていきます。

下り坂でダッシュすると、「おっとっと…」とブレーキをかけたくなるほど足の回転も速くなりますしスピードも速くなります。

さらにピッチを速くするコツとは?

「それでもピッチ数を上げたい!」「ピッチを速くするためのコツはありますか?」

というランナーもいますよね。そんなランナーに言える事があるとすれば、走っているときはピッチを気にせず走り、

・体の柔軟性を増す
・筋力を強化する
・体を思うように動かせるようにする
 

この3つを行うことによって、ピッチを上げることは可能です。

ピッチを上げるには、着地した瞬間にすぐに足を引き上げたり、する筋肉をつけたり、動きづくりによって、足を引きつける動きを取り入れることによって体に覚えさせることはできます。

もう一つ、ピッチを速くするコツに、腕の振りを速くするということです。

腕は伸ばしたままだと早く振れないため、肘を90度くらいに曲げ高めの場所で腕を振りましょう。肩甲骨の動きが骨盤へと伝わって、足が前に出るでしょう。

また、ピッチ走法ではリズムが大切です。腕振りに合わせて呼吸のリズムを速めるとピッチが上がります。

ただしピッチを速くする事にやみくもにこだわらず、柔軟性や体を動かせるようにする、トレーニングの中で自分に合った走りやすいピッチを見つけていくが何よりも大切です。

あなたに合ったピッチ走法に身につけていきましょう。

今回は、特に「ピッチ走法」について、そのメリットと走り方、トレーニング方法について解説しました。

ピッチ走法をしていくことで、足への負担が減る、怪我のリスクが減る、効率よく走れるといったメリットがあります。

走っているときには、「無理してピッチをあげよう!」という考えはこれからは無くしください。

ピッチを上げるためには、お尻に足を引き上げる動きづくり、下り坂をダッシュで走ると言った自然と足の回転を速くするための動き方を継続して体に染み込ませていくことが重要です。

あなたの走りを活かして、さらに楽に走れるフォームを作っていってタイムは伸ばしていきましょう。 

今日の記事を参考にし、ピッチへの考えを変えてくださいね!

今回の記事の内容は動画でも解説しています。記事だけでは伝わりづらい部分も動きを交えながら解説しているので理解しやすくすぐ実践できる内容になっています。

ぜひ参考にしてみてください。

ピッチを上げマラソン タイムを伸ばす方法



このコラムを書いた人

満武和樹

SPIRITS RUN ランニングコーチ

兵庫県出身。岡山県の倉敷高校県駅伝32連覇時のチームキャプテンを務め、箱根駅伝の常連である国士舘大学に進学。その後、市民ランナー密着型の実力派コーチとして、わかりやすく噛み砕かれた実践&指導の理論で、多くのサブスリーランナーを輩出するコーチとして活躍している。

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